先日のニュースで「地銀の賃貸住宅への融資残高が年々増加」という記事がありました。
https://mainichi.jp/articles/20170607/ddm/001/020/194000c
地方の企業への融資が縮小する中で、比較的利益が取りやすい個人の賃貸経営向けに融資を広げた結果とのことです。
一方の借りる側も、平成27年からの相続税対象者が拡大した事を背景に
節税対策として賃貸住宅の建設が急増しています。
最近、あなたが住む周りにも、アパートやマンションがどんどん建設されていませんか?
乱立する背景には、お金を貸す側の思惑と、
建設する側の狙いが見事に一致する事実があるんです。
しかし、果たして本当にこれで良いのでしょうか?
お金を貸す側は土地や建物を担保に取れば、万が一貸し倒れがあっても影響を抑える事ができるかも知れません。
しかし、一方のお金を借りる側は、一時的に相続対策で建設はしたものの
賃貸経営に関して素人だったりします。
長きに渡り賃貸需要は見込めるか、周囲に同様のアパート・マンションが乱立していないか。
また、人口は減少傾向にないのか。
などなど、、、
そもそも賃貸経営に相応しい土地かどうかも分からずに、
始めてしまった人もいるでしょう。
入居者がいるうちはいいのですが、空室が多く出てしまうと一気に家賃収入が減ってしまいます。
家賃収入で銀行への返済ができているうちは良いのですが、
空室が目立つようになり預貯金を崩して持ち出しが発生。。。
なんてことになれば、それこそ負債となってしまいますよね。
地方では特に、一度空室ができると次に入居者が埋まるまで長く時間がかかったり、
場合によっては、家賃を下げざるを得ないケースもでてきます。
そこまで想定し、また、万が一の資金を確保した上で始めるならいいのですが、
上記のように、一時的な対策として勧められるままに始めてしまう賃貸経営は
非常に危険です。
一度建ててしまえば、建設後10年、20年、またはそれ以上の期間を
運営していかなければなりません。
途中で売りに出す?もちろん売りには出せますが、果たしていくらの値がつくのか。
自身の残債をなくし、且つ利益が出る金額で売却できるのか。
そこまでシミュレーションして、いざという時に悲惨な事にならないよう、
対策を考えておく事がマストです。
守るべき人や家族がいればなおさらです。
福井