前回のブログに続き、不動産投資が過熱している理由と、そこに潜む落とし穴を話していきますね。
前回のブログ ⇒ 加熱する不動産投資に潜む落とし穴 ~その①~
まず、過熱の理由ですが、
1.メディアが不動産投資を紹介する場面が増えたこと
2.融資を受けやすい情勢であること
3.相続税対策や年金不安など、老後の対策を考える人が増えたこと
この3つを挙げましたね。今日は、その中から「2.融資を受けやすい情勢」について話していきます。
みなさん、ご存知の通り2016年2月にマイナス金利が導入されました。
これは、金融機関(銀行等)が持つお金を日銀(銀行の銀行)に預けると、預ける側の銀行が日銀に対し手数料を支払わなければならないというお話しです。
ちょっと難しいのでかみ砕いてざっくり言うと、、、〇〇銀行は持っているお金を日銀に預けるだけでマイナスになってしまうということです。
そうであれば、〇〇銀行は何を考えるかと言うと。新たにお金を貸せる対象を探すわけです!銀行はお金を貸して、その利息で食べていく商売なので。
そこで銀行は、貸しても貸し倒れるリスクが少ない(担保を取りやすい)「不動産」に目を付けたのです。不動産を買いたい人にとっては、融資を受けやすい追い風な環境となった訳ですね。
しかし!!
ここに初心者が陥る落とし穴がありました。
銀行は何とかお金を貸したい訳ですから、基準の年収に満たない人や、初心者のサラリーマン投資家にも貸し出すようになりました。
それにより、ちょっと背伸びして融資を受けた初心者投資家や、返済能力以上の借り入れをした投資家の中で、返済が滞ったり不測な支出に対応できない事例が発生し始めました。
ここでのポイントは、、、
「融資が下りる=投資する価値がある」と決して思わないこと!
不動産業者は、あなたにその不動産を買ってもらいたい。だからなんとしてでも融資を付けるように動くんです。
金融機関も、あなたがきちんと返済できる人間かどうか。また、万が一返済が滞った時など、不動産を売ってどのぐらいお金が返ってくるか、そこを見るわけです。
つまり、実際の不動産投資の運営は、あなたしか知らない。運営には誰も関与してこないので、あなたがコントロールするしかありません!
それって、軽い気持ちで投資を始めた場合、ぞっとしませんか。運営方法を右も左も知らないのに、大きい借金だけをしている状態ですから。
もちろん、入居者や家賃を見込めるから銀行も貸してくれるわけですが、その判断をするのはあなた自身です。
そんな状態なのに、
業者に勧められただけの高額物件とか、入居者が入らなそうな物件など冷静に考えれば買わないですよね??
お勤め先の仕事などでは冷静に判断できるのに、ご自身の買い物となると念入りな分析を怠ってしまう人がいるんです。
毎月の返済額と、家賃収入、定期的に発生する費用、税金など。会社の仕事であれば、シミュレーションしないなんてあり得ないですよね?
上司に企画書提出するのに、突っ込みどころ満載な資料は出さないでしょ?
融資を受けやすい甘い環境だからって、気を緩めてはいけません。相場や運営が分からなければ分かるようになるまで情報収集です。
そして、集めた情報でシミュレーションして、それで勝算があれば進めるべきだし、少しでも不安要素があれば、それを潰すまで保留でもいいかも知れません。
ぜひ、購入前の参考にしてくださいね。