株式投資でも投資信託でも、投資を始めると「複利」という言葉が出てきます。
この「複利」という考えは、長期で投資をする時に最大の味方になってくれます。
じゃあ早速、「複利」って一体なに?となるのですが、言葉で説明すると難しいので次の例で説明しましょう。
単利と複利の違いは一体何?
例えば、毎年必ず3%の利子がつく投資対象があったとしましょう。
その商品にあなたが100万円投資する場合、1年後の金額はいくらになりますか??
100万円+3%で103万円ですよね。ここでは、税金や手数料の話は除いておきますね。
では、「複利」で運用した場合、2年目も同じく3%増えるとするといくらになると思いますか?下の選択①か②で考えてみてください。
選択①:106.00万円
選択②:106.10万円
答えは、、、
「選択②」です。
選択①は、投資額100万円に毎年3%利子がつくのだから、毎年3万円ずつ増える考え方ですよね。これを「単利」と言います。
一方、選択②は、投資額100万円ではなく、1年経過後の103万円に3%の利子がつくため選択①より若干多い。そして、これが3年目、4年目と同じ計算式で毎年続いていく、これが「複利」です。
なんだ、微々たる違いじゃんと??と思っているかも知れませんが、例は2年経過後のお話しですよね。これ、30年間「複利」で運用した場合ものすごい威力を発揮するんですよ・・・
複利で30年間運用した結果は、、、
じゃあ、先程の金額で長期間運用する例を見てみましょう。
①は、手元の100万円を単利3%で30年間運用するとします。
②は、手元の100万円を複利3%で30年間運用するとします。
<30年後の金額>
選択①(単利):190.00万円
選択②(複利):242.70万円
なんと!複利で運用した分は単利の1.27倍の金額に。金額で言うと「約52.7万円」も多く増えます。
これ、あくまでも100万円を寝かして運用した場合の金額ですから。もし、毎年100万円ずつを30年間積み立てた場合の違いも知りたくないですか??
さっきの例で毎年100万円ずつ積み立ててみましょう。30年後の単利と複利の違いを見てみると。
選択①(単利):3,090万円
選択②(複利):4,757万円
「複利」の場合、単利と比べると「1,667万円」もプラスになるんです。毎年、同じ金額ずつ捻出してるのにですよ!
こんなに差が出るのに、なぜすぐ始めないのでしょうか。
投資って何か怖いしとか言っている場合じゃないかも知れません。笑
積み立て「期間」による違い
さっきの例で「複利」にもの凄い威力があると分かったと思います。
いやいや、でもまてよ。まだ、投資の勉強していないし、心の準備が。。。
すぐにでも始めた方がいいのに、慣れないことって不安ですぐに始められないものですよね。
そんな尻込みしているあなたに、「複利」がその運用期間によってどれだけ威力が違ってくるのか。次の例でお見せします。
分かりやすくさっきと同じ例でいきましょう。あなたが毎年100万円を積み立てし、その積み立て分を年利3%で運用するとします。※ここでは、投資対象の金額変動は考慮しません。
運用期間20年と30年。期間によって、それぞれどのぐらい効果が違うのか。
<期間20年の場合(年利3%)>
選択①(単利):2,060万円
選択②(複利):2,687万円
差額:627万円
<期間30年の場合(年利3%)>
選択①(単利):3,090万円
選択②(複利):4,757万円
差額:1,667万円
期間20年の場合、単利と複利の差が「627万円」なのに対し、期間30年になると、差額「1,667万円」にも広がります。
もちろん、投資元本が10年も違えば金額は大きく開くものですが、単利と複利の差だけみても大きな違いじゃないですか??
そう、運用期間が長ければ長いほど効果が大きいってことです。なので、長期投資では「複利」が最大の味方になってくれるんです。
では、実際にいつから始めればいいんでしょうか。
仮に定年が65歳で定年まで投資するとした場合。もし30年間積み立てるなら35歳までにはスタートする必要がありますね。
もし45歳なら、定年まで20年間しかありませんし、いかに始める時期が大事であるかが分かったかと思います。「時間を利用する」機会を最大限に使いましょう。