不動産投資について

不動産投資にシミュレーションが必須な理由

リスクに耐えられるか事前にチェック

不動産投資って「気軽に始められる」「少額資金でも大丈夫」
みたいな謳い文句で煽る広告が多いです。
これを鵜呑みにしてシミュレーションを怠るとかなり危険です。

その理由は、
①「気軽に始められる」⇒ 気軽に始められるのは資金に余裕がある人だけ。
②「少額資金でも大丈夫」 ⇒ 借金できるという意味だが「借金」には返済義務がある。
という言葉の裏側を知らないでスタートすると大きなリスクとなり得るからです。

上記「①」は、数千万円の買い物をして始める不動産投資なのに気軽に始められる人ばかりなはずはありません。
ほとんどの人にとって人生で数回あるかないかの経験なはず。

それなのに、広告や営業担当者の「とっても簡単」や「気軽に始める」などという言葉を
信じて始めてしまうのです。
購入してしまってから後悔はしたくありませんよね。
自分でリスクに耐えられるかを検証した上で、冷静な判断で始めてください。

特に「②」については、お金を借りるリスクを十分理解しておかなければなりません。
万が一空室になった場合、自分の財布から返済する能力があるのか事前に把握していないと危険です。

そう、区分マンション1つで投資を始めた場合なんかは借り手が「いる」か「いない」か、
ゼロか100なわけです。

借り手が1か月いなくてもその間のローンは返済しなければなりませんね。
ローンだけではなく管理費や修繕なども支払う必要があるでしょう。
これが貯金ゼロで始めた場合どうなるか?容易に想像できます。

給与で補えればいいのですが、補えない場合は借りるか調達するしかないです。
こんな事態は絶対に避けるべきです。
そのためにも、貯金は手元にとっておくべきです。
ある程度貯金が手元にある上で投資を始めてください。

貯金がないなら「不動産投資を始めない」という選択肢もありますから。
お金が貯まるまで知識や相場観を養えばいいんです。

 

予想外の支出を事前に把握する

「予想外の支出なのにどうやって事前に知ることができるの?」
あなたはこう思ったかも知れません。

しかし、不動産投資は多くの方が実践している投資であり、
どのタイミングでどんな支出が発生するかある程度予想できます。

例えば、入居者が退去して部屋をクリーニングする場合。
築年数が浅く部屋が綺麗に使われていれば少額で済むものの、
部屋がきたなくボロボロである場合は数十万円という思わぬ出費が発生します。

他には、エアコンや給湯器が壊れた場合などは貸主の費用で取り換えが必要なこともあるでしょう。購入後すぐにやってくる支払いだと固定資産税などもありますね。この金額をシミュレーションに入れていないとボディブローのように収支に影響してきます。

これらの費用は発生する前に事前に用意しておく事が賢明です。
不動産投資を始める前に、書籍やセミナー、プロに相談して事前に把握する事を怠ってはいけませんよ。

先程の話につながりますが、ある程度資金を手元に残しておかないと
予想外の支出に耐える事ができないので注意が必要です。

 

ライフプランと出口を考える

あなたは不動産投資を始めたら一生物件を持ち続けますか?
それとも、ある時期に売却してお金に換えますか?

このプランは人それぞれです。
なのでこれが正解ということはないです。

理由は、その人のライフプランや資産の保有状況、不動産投資の目的によるからです。
購入時に疎かになりがちな内容ですが、実はとっても大事な話なので事前によく考える必要があります。

そもそも「ライフプラン」って一体何?と思うかも知れませんね。
ライフプランとはその人の人生設計です。

何歳で昇進や転職をするか、結婚や住宅の購入、もちろん不動産投資をいつ始めるかなど、
自分が目標とする人生のイベントを予測して計画を立てることです。

このプランがないとお金のシミュレーションが立てられません。
不動産の購入って金額が大きいほど、ライフプランに影響する可能性が高いです。
そのため、不動産投資を始めるのであれば一緒にライフプランを考えることをお勧めしています。

何歳に不動産投資を始めたら完済後の家賃収入を老後資金に充てられるとか、
いつまとまった資金が必要になるとか、知る必要があるわけです。

ちょっと余談ですが、私は「ライフプラン」に沿ったお金のシミュレーションのことを
「ファイナンシャルプラン」と呼んでいます。
FPのほとんどは「ライフプラン」と「ファイナンシャルプラン」を同意としていますが、
私は敢えて分けて呼んでいます。

この「ファイナンシャルプラン」に不動産投資の収支を追加して考えるので、
あなたの将来に渡るお金の全体像が見えてくるのです。

もちろん、あくまでも「プラン」なのでその通りに行かないこともあるし
カバーできない出来事もあるかも知れません。
しかし、その予測不能な出来事に対しても事前に備えるか否かで結果が違ってくるでしょう。

少し脱線してしまいましたが、あなたの不動産投資に意味を持たせるためにも、
ライフプランが大事であることが分かったかと思います。
そのライフプランに沿って、不動産投資を生涯に渡り続けるのか途中で売却するのか、
一度併せて検討してみてください。

福井