家計術・お金の管理

クレジットカードに潜む罠

クレジットカードって便利ですよね。ネットで買い物したり、決済したりする機会も増え、あなたの財布になくてはならない存在かも知れません。

さらに最近では、ポイント還元や様々な特典があり、カードで買い物するとその分お得になる、そんな仕組みが充実しているものが多くあります。

しかし、そんな便利なクレジットカードですが、注意して使わないと思わぬ落とし穴にはまってしまう事があります。

どんなケースがあるか、見てみましょう!

「Buy now, pay later」の罠

クレジットカードで最も注意しなければならない点は、これでしょう。

私は、基本の家計管理ができていない人は、クレジットカードは持つべきではないとさえ思います。例えどんな「お得な特典」があっても、です。

理由は、この見出しにもある通り「今買って、支払いは後!」のクセがついてしまうからに他なりません。カードを使う人の中には、実際の買い物で現金が減っている感覚がない人もいます。

1か月後に確実に口座から引かれるのですが、、、その感覚さえ鈍ってしまう場合があります。それは、現金が財布や口座から減っていないから、変な安心感を持っちゃうんですよね。これは過去に私も経験ありますから、気持ちがよく分かります。

手元にキャッシュがあると、なぜか今月余裕あるなって感覚になったりしませんか?もしそうなら、あなたの家計は危険かも知れません。笑

もうちょっと危機感ある人は、クレジットカード使った後に、使った分を頭に意識している人もいます。しかし、その意識も最初の数日で、徐々に薄れていくもの。特に、家計簿などつけていない人は、自分が月に何回カード使って、翌月の支払いがいくらになっているか、途中経過を把握できていない人もいます。

もちろん、収入の方が支出よりものすごく多い場合は、あまり気にしないのかも知れませんが。

 

この罠を避ける方法とは?!

最もお勧めしている方法が、カードを使用したその日中に、使用した金額のキャッシュを確保しておくことです。例えば、封筒や金庫、普段は使用しない別口座でもいいでしょう。とにかくその日中に作業することがポイントです。

翌日以降になると、買い物した記憶や意識はどんどん薄れていきますから。「来月末に精算すればなんとかなるだろう。。。」という意識に変わったりします。そして、確定額の通知が来た時に焦りだす。笑

これはなんとしてでも避けたいですよね。

他の方法は、家計簿をつけている前提ですが、キャッシュフロー(お金の流れ)に注目してください。あなたが今日カードで買ったものの精算は来月です。来月の家計簿の支出欄に予め記録しておくことをお勧めします。

または、毎月予算を決めて家計をやりくりしている人は、予算の欄から買い物した金額分を予め引いておくことです。これをしておくだけで、カード支払い日直前に慌てることはなくなるはずですよ。少なくとも、家計簿をつけている人は、毎日、少なくとも毎週は目を通しているはずですから。

 

思わず買い物が増えてしまう罠

「1」と近い点もあるのですが、手元にキャッシュがなくても決済できちゃうので、財布の紐が緩くなる傾向にあるんですよね。最初は数千円の買い物だけ、って思っていたものの、その買い物が何回も続くと数万円にもなるかも知れません。

とは言え、買い物している時ぐらい、そんな事気にせず買い物したいですよね。たまたまウィンドウで見つけた掘り出し物に手を伸ばしたくなることもあるはず。笑

分かります。すごく分かりますよ。かつては、私も後先考えず衝動買いばかりしていましたから。では、こんな対策はどうでしょうか。

 

予算にバッファーを設けておく

バッファーというと分かりづらいので、必要な予算プラス1万円までは、余計な買い物オーケーみたいな決まり事です。要は、予想外の出費が怖いわけで、予想外の出費を予め予測しておく?と言えば分かるでしょうか。

例えば、毎月の衣服・化粧品代の予算を2万円までとしておきましょう。そして、毎月、その予算のプラス1万円までは超えてもよい、とするんです。

「2万円+1万円」、つまり3万円まで。

だったら最初っから予算3万円でいいんじゃ?!って思うかも知れませんが、この「プラス1万円」ってのがキモです。最初から予算3万円だと、3万円までばんばん使い、気付いたら上限超えてしまうことも簡単にあります。

それよりは、基本2万円と意識していて「どうしても」という時のために「プラス1万円」を確保しておくのです。もちろん、家計簿の収支の部分には、「万が一の予算1万円」として支出の予算に入れておきます。

 

毎月の負担を軽減できるという罠

カードで買い物をしていると、高額な商品を「分割払い」や「リボ払い」で買い物する人もいるでしょう。決して安くない手数料や利息を支払うことになるのですが。。。

特に、リボ払いでは、毎月の支払う金額を定額にできるため、毎月の負担が少ないかのような錯覚に陥る人もいます。「毎月の支払いが定額、且つ、月々の負担が少ない」という事は、元本の減りが遅く利息を多く支払う、という意味の裏返しであるのですが、、、気付いていましたか?

毎月の負担を小さくするという事は、月々の支払いが少額になるということです。支払いが少額という事は、なかなか元本(商品代金分)が減らないって事になりますよね。100万円の商品を毎月1万円ずつ支払うのと、毎月5万円ずつ支払うのでは、1年後の残高は大きく違いますよね。

利息は、元本(残高)に対する利息なわけですから、減りが遅いということは、その分高い利息を払い続ける事になります。また、金利も住宅ローンなどに比べると何倍も高いわけですから、結果、商品代金以外に支払う部分が相当な割合になります。

そして、毎月の負担が軽いと思っていたこの「リボ払い」も、いくつかの買い物で使用しちゃうと、月々の支払いがボディブローのように効いてきます。

最初は月々1万円以下の支払いだったのが、2万、3万と増えていってしまっては、家計を圧迫する危険が出てくるでしょう。ほんと「塵も積もれば・・・」じゃないですが、油断すると取り返しのつかない罠にはまってしまいます。

カードで買い物する際は、より慎重になりましょうね。

普段、収支や支払いを気にせず使用している方も、一度、明細などチェックしてみてください。意外と、普段意識していなかった「無駄」や「損」に気付くかも知れませんよ。

 

福井